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ダイバーシティ・インクルージョン概要

DE&I推進研究センター長メッセージ

副学長 ・医学部長
山本  健

 

久留米大学DE&I推進研究センターの開設にあたり、ご挨拶申し上げます。

本センターは、「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ特性対応型(R2–R7)」のもと設置されたDI推進室の成果と知見を基盤として、より包括的かつ持続可能なDE&I(Diversity, Equity & Inclusion)の実現を目指し、新たに発足いたしました。社会が急速に変化し、価値観や生き方が多様化する現代において、大学は知の創出拠点であると同時に、多様な人々が尊重され、その力を最大限に発揮できる環境を実現する責務を担っています。

DE&Iの推進とは、単に多様な人材を集めることにとどまりません。一人ひとりの背景や経験、ライフステージに根ざした多様性を真に活かし、それが新たな知の創造へと結びつく仕組みを構築することに本質があります。そのためには、公平性の確保と包摂性の醸成を両輪とし、制度的・文化的・心理的な障壁に丁寧に向き合う必要があります。

とりわけ本センターでは、国の方針に則り、女性上位職の割合の向上および若手研究者の活躍促進を重要な柱として位置づけています。意思決定層における多様性の確保は、組織全体の意思決定の質を高め、研究の方向性や教育の在り方に新たな視点をもたらします。また、次代を担う若手研究者が挑戦的な研究に取り組み、安定してキャリアを形成できる環境を整えることは、大学の持続的発展に不可欠です。

本センターは、「実践部門」と「研究部門」の二つの柱をもって活動を展開いたします。実践部門では、評価再構築、職場の倫理と協働の対話促進、ワークライフバランス、マイノリティ支援、研究力向上、次世代育成、戦略的広報の七つのプロジェクトを推進し、制度と文化の両面から変革を図ります。特に、柔軟な働き方の実現や公正な評価の確立は、女性研究者や若手研究者の参画を後押しする基盤として重要です。

一方、研究部門においては、DE&Iに関する実証的研究を推進し、施策の効果検証と改善を継続的に行います。エビデンスに基づくアプローチにより、理念にとどまらない実効性ある取り組みを実現し、その成果を学内外に広く発信することで、社会に対しても先導的な役割を果たしていきたいと考えております。

また、新たに「女性登用アドバイザリーボード」を設けました。ここでは、女性研究者の採用および登用の状況を継続的にモニタリングし、改善策を学長に提言するとともに、人事プロセスの透明性を高めることで、女性研究者の採用および上位職登用を推進してまいります。

多様性を尊重し、誰もがその能力を発揮できる社会の実現は、決して容易ではありません。しかし、異なる価値観が交差する場にこそ、新たな発見と革新の契機があります。大学はそのような知的共創の場であり続けるべきです。本センターは、対話と協働を基盤に、多様な人々が互いに認め合い、支え合いながら成長できる環境づくりを推進し、持続可能で包摂的な社会の実現に貢献してまいります。

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