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ダイバーシティ・インクルージョン概要

運営委員からのメッセージ

Management committee message

運営委員からのメッセージ

良き研究・教育・医療をめざすDIを!

運営委員会副委員長・副学長・法学部国際政治学科教授 荒井功

 社会における多様性は、社会科学にとっては古くからの問題でもあります。政治社会では、長らく支配集団の多様性は分派や対立の源泉であり好ましくないものとされるものでした。他方で、被支配の多様性は差異を固定化することで社会の安定に役立つとされました。近代になって人間の平等の観念が広がるにつれて均質化が進むようになったと考えられます。ところが、均一化には無差別という陥穽があることが分かります。人間の本性である自由の否定です。ここで多様性の再評価が行われることになりました。ポストモダニズムにおける差異の尊重です。DIもLGBTもこうした流れの中にあるものでしょう。
 社会科学のなかでも政治学は余り楽天的ではありません。多様性は社会の可能性を広げますが、そこには対立や分裂も含まれます。多様性が意味をもつのは、そこに共通の基盤があればこそでしょう。政治学でいえば、それは公共性となります。つまり、差異があっても皆が良き生を目指して初めて、多様性が排他的なものでなく包含的であり、統合に繋がるものと考えられます。本学のDI推進が良き研究、良き教育、良き医療に寄与するよう、微力ながらお手伝いできればと思います。

感謝と敬意の気持ちでDI推進を!

    運営委員会副委員長・大学病院副院長・医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座教授 梅野博仁

 私は学生時代を含めると、久留米大学に40年お世話になって参りました。その間、大学組織での年齢とキャリアによる上下や子弟関係、多職種間の相互関係、性別関係、教員と学生の関係等は大きく変化してきたと思います。閉鎖的な環境から良い意味でバリアフリーになりつつあります。これは、一般社会のグローバリゼーションと大学自体の運営努力がもたらした恩恵です。多種多様な考え方や価値観を受け入れ、異なる個性を組織の強みとして活用することへの意識改革が時代とともに進んだ結果と思います。しかしながら、DI推進はまだ十分とは言えません。女性が働く環境と地位向上も重要ですが、イクメンへの配慮も必要です。種々のハラスメント解消も喫緊の課題です。少し大袈裟ですが、個性の異なる各自が大学内での立場を考え、すべての人に感謝と敬意の気持ちを抱けるようになるのがDI推進活動の究極目標であり、その一助を担えればと考えています。

具体的な活動を通して、DI推進を見える化

医学部長・医学部環境医学講座教授 石竹達也

 このたび、ダイバーシティ・インクルージョン推進室の運営委員メンバーに加えていただきました環境医学講座の石竹です。2023年4月より医学部長を仰せつかっております。
本学医学部の今後の発展には、ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包容性)は、どちらも重要で不可欠な要素です。逆に言えば、これを十分に確保できない組織の成長発展は見込めないと実感しています。
 DI推進事業を進めていく上で、女性教員・研究者や職員の地位向上を第一の目標として活動することはもちろんですが、その先にある真の意味でのDI確立を目指すという明確なビジョンも重要と考えます。
独創的で革新的な発想は、異なるバックグラウンドや経験をもつ人々が安心して触れ合い協力し合う組織環境の下で生まれるのではないかと考えます。久留米大学は、「仁=他者への思いやり」を基本精神としています。そのため、本学の教職員・学生は、他の大学に比べると寛容性や包容性に富んでいると自負しています。このような豊かな素地の上で、医学部全体の教職員の理解のもと、具体的な活動を通してDI推進を見える化し、医学部の発展につなげていきたいと考えています。

DI推進は、まずお互いの違いを理解し尊重することから

人間健康学部学部長 吉田典子

 今年度からダイバーシティ・インクルージョン(DI)推進運営委員に加えていただくことになりました。女性医師の働く環境を改善しようと始まった“元気プロジェクト”にはしばらく関わらせていただきました。保健管理センターで学内の産業医をしてまいりました関係で、本学で働く多様な職種の方の視点を知ることができたと感じています。医学部/大学病院の旭町キャンパスと文系学部の御井キャンパス、2つのキャンパスの空気の違いを肌で知っている数少ない教員かもしれません。
 性別、年齢、人種、障害、考え方の違いなどの要素を考慮し、社会や組織において多様な背景を持つ全ての人が受け入れられ、その環境を享受し、公平かつ平等な機会を得られるようにすること、それがDI推進の目的とされています。その実現のためには、まず、ひとりひとりが互いの背景の違いを理解し尊重することから始まります。すべての教職員や学生がその多様な能力を十分に発揮できてこそ、力強い久留米大学の発展に繋がるのだと思います。これまでは、主に病院や旭町キャンパスで進められてきたDI推進活動を、御井キャンパスにおいても広く進めるお手伝いができればと考えております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

性差、年齢、人種、考え方の異なった方々が補い合うことが重要

医学研究科科長・医学部免疫学講座教授 溝口充志

 私は22年の長きにわたり米国で研究を行っており、ダイバーシティの重要性は身をもって実感しております。多様な考えを取り入れ、臨機応変に対応する事は、医学研究ひいては臨床医学の進歩には必須不可欠であり、地域の住民の皆様、そして国民、ひいては世界の人々の健康を守れることは世界の事例をみても明らかです。一方、ダイバーシティは「女性を守るため」のものではなく、「女性の発言の場を増やし議論を活発にし、これにより透明性も担保し、ひいては多くの女性リーダーの輩出につなげる」ことが目的と信じております。性差、年齢、人種、考え方の異なった方々が活発に議論しあい、各々の長所を活用すると共に短所を補い合ってこそ、久留米大学の更なる発展があると強く信じています。このゴールのためには、女性のための環境整備が第一課題であり、全力で取り組ませて頂きます。風変わりな意見を多々述べると思いますが、これが「ダイバーシティの始まり」とご理解頂ければ幸いです。

価値観や文化・社会的背景など違いを認め合い

医学部看護学科長 益守かづき

今年度より、ダイバーシティ・インクルージョン推進室運営委員メンバーに加えていただきました看護学科の益守です。私は、病院内で一番数の多い看護職であり、学び勤務した大学が女子大でした(学長が女性のときもありました)ので、比較的働く女性として守られた位置にいたのだと思います。その中において、看護学生の背景の多様性や世論の女子大へのニーズの変容に伴う共学化への移行は、今振り返るとダイバーシティ・インクルージョンを検討する機会だったのではないかと思い出されます。価値観や文化・社会的背景など違いを認め合いながら、相互に作用しながら、組織としてかつ個人としてお互いを高められるような基盤が強く求められているのだと思います。私自身もDI推進に向けて学び行動し、微力ではありますが運営委員の一人として努めていきます。

本学におけるダイバーシティインクルージョンの最適化を

医学部放射線医学講座教授 安陪等思

 出産後の女性医師が復帰するための方策を考える「元気プロジェクト」にはスタートから係わってきました.教室では病院からの支援が始まる前から色々と試みてきました.でも,実はダイバーシティインクルージョンとはなんぞやと学び始めたのは,今回のメンバーに追加されてからのことで,ほんの数ヶ月です.男女共同参画社会推進が進み,法令遵守の次のステージに進むことが求められていると思います.組織の中で個々の力量が正当に評価されること,少数意見を取り入れることが組織の発展につながることが本学の中で実現されると素晴らしいと思います.そのための検討,議論,評価の経過には透明性が高い事が求められるでしょう.思いは見えないと伝わらないのです.情報を発信するだけでなく共感者を増やすことが大切です。
 当たり障りのないことだけでなく,少し的外れであったり,突拍子のない発言であったりも期待されてのことと自認しています.本筋を押さえたうえで斬新なアイディアを出せればと思っています.今回のプロジェクトは女性研究者にターゲットが絞られています.しかし,互いに違いを認め合って価値を見いだすことが本質です.いわゆる弱者(病院の中では独身男性医師らしいです),マイノリティー,発信力の弱い人の声を反映させて次につなげることが大切だと思っていますので,耳をかたむける努力をします.いつでも声をかけてください。

本学研究者のウェル・ビーイング向上に貢献したい

文学部心理学科・准教授 浅野良輔

 ダイバーシティ・インクルージョン推進室運営委員として、女性研究者や若手研究者の現状を心理学、特に社会心理学の観点から考えていきます。私はこれまで、性別や年齢を問わずさまざまなメンバーと共同研究を行ってきました。社会心理学では、偏見・差別に関する研究が伝統的に多く、ダイバーシティの重要性をたびたび実感してきたためかもしれません。性別や年齢(そして、学歴、職階、人種など)に関係なく、あらゆる研究者は論文や書籍の出版を通じて研究力・教育力を磨き続ける必要があります。研究機関には、研究者が研究しやすい設備、時間、システムの提供とともに、業務遂行を円滑にするスタッフの雇用・育成が求められるでしょう。ダイバーシティを実現するためには、組織全体の包括的な取り組みが不可欠といえます。ダイバーシティを促進ないしは阻害する要因の解明に向けた計画立案も視野に入れつつ、本学研究者のウェル・ビーイング向上に貢献したいです。

ダイバーシティは女性の数を増やすこと?

運営委員会委員長特別補佐・DI推進室副室長・学長直属・准教授 守屋普久子

 「ダイバーシティは、女性の数を増やすのが目的ではありません。視点の多様化を目指すことが目的です」この言葉は、KG-PROJECTのキックオフ講演会で講師を勤めた、株式会社イー・ウーマンの佐々木かをりさんの言葉です。視点の多様化を図るために、物事を諮る場へ多様な人の意見を取り入れること、その結果が上位職への女性の登用につながるという内容で、とても腑に落ちました。
私は4年制大学を卒業し、社会で10年ほど働いた後、33歳で医学部に入学しました。医学部では、一回り以上歳の離れた同級生たちと、肩を並べて勉強したことになります。また医学部3年生の時に第1子を出産しましたので、医学部の卒業式では、娘と一緒に卒業証書を受け取りました。
 私の人と違う経歴は、当時は単に珍しいとされたかもしれませんが、今は視点の多様性、つまりダイバーシティにつながると自負しています。私の経験を、ダイバーシティ事業の促進につなげたいと思います。

多様な人材が正当に評価されることの一助を担えるように

医学部内科学講座(心臓・血管内科部門)講師 深水亜子

 私は、医師として未熟な時期に出産を理由に離職し、育児期に復職した経験があります。復職の動機は、純粋に「医師であり続けたい」という思いと「医学への未練」でした。様々な葛藤と闘いながら、育児と仕事の両立の鍵のひとつといえる、自らのモチベーションを支えたものは、研究との出会いでした。研究を通じて、限られた時間の中で、目標を設定し取り組むことを学び、医師として組織や社会に貢献できることを実感することができました。さらに得られた研究成果は、学会や論文を通して正当に評価されるため、その評価が次のモチベーションを生みます。
 これまで、自らの経験を基に、女性医師の入局・ライフイベント・キャリアプランの相談に関わるとともに、医局長在任期間中には、多様性を尊重しそれぞれの特性が生かされる組織づくりに取り組んで参りました。久留米大学のダイバーシテイ推進とともに、多様な人材が正当に評価されることにより更なる発展へと導かれることの一助を担える様に努めて参りたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

私ができることから取り組んでいきたい

医学部内科学講座(心臓・血管内科部門)・高度救命救急センター CCU 講師 大塚 麻樹

 この度DI推進室運営委員を拝命いたしました大塚です。ダイバーシティインクルージョンと言う言葉を初めて聞いたのはもう10年以上前になるでしょうか。お恥ずかしながらどこのシティ(市)かしらと思ったほどに無知でした。私が医師になった頃は、男女平等という考え方が主流でしたがよく考えてみたらそもそも異なる性が同一であるはずもなく、ダイバーシティという言葉の方がしっくりくると感じています。年齢・性別・人種と人にはたくさんの属性がありますが、その属性の違いを互いに認めあい高め合うことができなければ成熟した社会とは言えないでしょう。これから久留米大学が発展するために運営委員の一員として私ができることから取り組んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

お互いを認め尊重しあえる安心安全な場を創りたい

医学部解剖学講座(肉眼・臨床解剖部門) 講師 田平陽子

 私は、ダイバーシティ・インクルージョン(DI)推進委員を経て、2022年度よりDI推進運営委員を拝命いたしました。DI推進事業の1つである女性研究者の研究力向上のためのWGにDI推進委員として活動を始め、最初は「DIとはなんだろう」と思いながらプロジェクトに参加しました。その活動において、DIを学ぶと同時に経験することができました。さらに、DI推進運営委員になり、運営委員会の皆様のご意見を通して久留米大学はDIを推進し、女性研究者はもちろん多様な人材を活躍できる場にしていきたいという思いがあると感じました。
 私は科研費クラブの世話人として、その運営に邁進しております。この科研費クラブは、皆様のご意見をもとに、「久留米大学の研究者同士の横のつながりを作りたい」ということで発足しました。今後は、久留米大学の研究者同士が一人で悩むことなく、お互いを認め尊重し、安心し充実した研究活動ができるような活動にしていきたいです。この科研費クラブは、皆様と一緒に創っていくものです。ご意見やご要望をいつでもお待ちしております。私自身も皆様と一緒に、これからの久留米大学のDI推進に向けて誠心誠意取り組んでまいります。

体験者としての意見を持ち事業の一員として尽力したい

医学部小児科学講座 助教 満尾美穂

 2016年、第1子を出産し、復帰した直後に元気プロジェクト委員会から声をかけていただきました。医師になって十数年、仕事中心で生活をしていた自分にとって、結婚・出産が一つの大きな転機となり、プライベートと仕事の両立の大切さ、そして難しさを実感していた日々。産後・育児休暇を経、初めての仕事のブランク後の復帰で、不安とやる気が絡み合ったなんとも複雑な気持ちの時期に声をかけていただき、現在に至ります。自分自身育児奮闘中であり、経験者、というよりまさに今、体験者。体験者としての意見を持って、微力ではありますがダイバーシティ事業の一員として尽力したいと思います。育児中の女性医師のため、はもちろん、すべての医療者のワークライフバランスを大切に、その環境を整えるために何ができるか。今後も考えてまいります。

 

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